1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問17 (午前 ハ 問5)

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問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和6年度(2024年) 問17(午前 ハ 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

系統運用上の揚水発電の特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 軽負荷時に揚水することで、系統の負荷率を改善し火力発電所の稼働率が向上する。
  • 可変速揚水発電システムは、系統需要が少ないときに揚水運転をしながら周波数調整を可能とする。
  • 系統の供給余力電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換して蓄え、これを必要時に電気エネルギーに変換して供給する。
  • 揚水運転から発電運転への出力変化に時間を要するため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力とするには不向きである。

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この過去問の解説 (2件)

01

揚水発電は、電力系統の効率化と安定供給において重要な役割を果たす発電方式です。揚水発電の基本的な仕組みは、需要が少ない時間帯に余剰電力を使用して水を高位の貯水池に汲み上げ、需要が高まったときにその水を利用して発電することです。これにより、電力供給の安定化や負荷率の改善が図られます。本問題では、揚水発電の特徴に関する知識が問われています。各選択肢について詳しく見ていきましょう。

選択肢1. 軽負荷時に揚水することで、系統の負荷率を改善し火力発電所の稼働率が向上する。

軽負荷時に揚水することで、系統の負荷率を改善し火力発電所の稼働率が向上する。 この記述は正しいです。軽負荷時に余剰電力を使用して水を高位の貯水池に揚げることで、負荷率を改善します。これにより、火力発電所の稼働率も向上し、効率的な運用が可能となります。

選択肢2. 可変速揚水発電システムは、系統需要が少ないときに揚水運転をしながら周波数調整を可能とする。

可変速揚水発電システムは、系統需要が少ないときに揚水運転をしながら周波数調整を可能とする。 この記述も正しいです。可変速揚水発電システムは、揚水運転中でも柔軟に運転速度を調整できるため、電力系統の周波数調整に役立ちます。これにより、需要の変動に応じた柔軟な運用が可能となります。

選択肢3. 系統の供給余力電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換して蓄え、これを必要時に電気エネルギーに変換して供給する。

系統の供給余力電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換して蓄え、これを必要時に電気エネルギーに変換して供給する。 この記述も正しいです。揚水発電は、余剰電力を利用して水を高位に汲み上げ、その位置エネルギーを蓄えます。需要が高まった際には、その水を利用して再び電気エネルギーに変換し、供給します。

選択肢4. 揚水運転から発電運転への出力変化に時間を要するため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力とするには不向きである。

揚水運転から発電運転への出力変化に時間を要するため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力とするには不向きである。 この記述は誤りです。揚水発電は迅速に揚水運転から発電運転に切り替えることができ、短時間で出力を変化させることができます。したがって、事故時や急な需要ひっ迫に対処するための予備力として非常に適しています。

まとめ

揚水発電は電力系統の効率化と安定供給において重要な役割を果たす発電方式です。以下に、各選択肢の正確性と適切性を示します:

軽負荷時に揚水することで、系統の負荷率を改善し火力発電所の稼働率が向上する。 軽負荷時に余剰電力を使用して水を高位の貯水池に汲み上げることで、負荷率を改善し、火力発電所の稼働率が向上します。

可変速揚水発電システムは、系統需要が少ないときに揚水運転をしながら周波数調整を可能とする。 可変速揚水発電システムは揚水運転中でも運転速度を調整可能であり、電力系統の周波数調整に役立ちます。

系統の供給余力電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換して蓄え、これを必要時に電気エネルギーに変換して供給する。 余剰電力を利用して水を高位に汲み上げ、その位置エネルギーを蓄えて需要が高まった際に電気エネルギーに変換して供給します。

揚水運転から発電運転への出力変化に時間を要するため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力とするには不向きである。 この記述は誤りです。揚水発電は迅速に揚水運転から発電運転に切り替えられるため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力として非常に適しています。

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02

水力発電所のうち、揚水発電に関する設問です。

 

揚水発電とは、発電機の上方と下方に水を蓄え、

 電力需要の大きいときには、上方の水を落下させることで発電し、

 需要の少ないときには、下方の水を汲み上げて上方に移すことで

 エネルギーを保存する方式の水力発電です。

 

他の発電所(火力・電子力等の停止・再起動が難しい)の

 余剰エネルギーを、水の位置エネルギーという形で保存し、

 必要な時に、迅速に電力に変えることができるのが利点ですが、

 広大な貯水池を発電機の上下に必要とするため建設場所を選ぶことや、

 位置エネルギーに変換する際のロスなどの課題もあります。

選択肢1. 軽負荷時に揚水することで、系統の負荷率を改善し火力発電所の稼働率が向上する。

適当な記述です。

 

夜間等の軽負荷時に揚水することで、

 火力発電所の出力を頻繁に変更する必要が減り効率が向上します。

 

(火力発電所は、一定の出力で運転を持続するのが最も効率が良くなります)

選択肢2. 可変速揚水発電システムは、系統需要が少ないときに揚水運転をしながら周波数調整を可能とする。

適当な記述です。

 

可変速揚水発電は、発電機の回転速度を制御できるので、

 揚水時でも消費電力を連続的に調整可能となります。

 

従来型の揚水発電は揚水中の消費電力調整が困難でしたが、

 可変速方式では、揚水しながらも電力の増減を調整できるため、
 周波数調整(需給バランス調整)が可能になりました。

選択肢3. 系統の供給余力電気エネルギーを水の位置エネルギーに変換して蓄え、これを必要時に電気エネルギーに変換して供給する。

適当な記述です。

 

他の発電所(火力・原子力)の余剰電力を、水の位置エネルギーに変えて

 保存するのが、揚水発電の意義であり、適切な記述です。

選択肢4. 揚水運転から発電運転への出力変化に時間を要するため、事故時や急な需要ひっ迫に対処する予備力とするには不向きである。

不適当な記述で、これが正解です。

 

火力や電子力は、出力を調整したり、停止状態からの再起動に時間を要しますが、

 水力発電では、短時間で運転することができ、即応性が高いといえます。

 

それで急な需要に対応するために、揚水発電はうってつけといえるので、

 記述は誤りです。

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