1級電気工事施工管理技士 過去問
令和8年度(2026年)
問41 (電気設備 問29)

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問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和8年度(2026年) 問41(電気設備 問29) (訂正依頼・報告はこちら)

電気鉄道の直流き電方式に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • レール漏れ電流により、周辺の埋設金属体に電食が発生する。
  • 隣接する変電所と並列にき電する方式が標準的に用いられている。
  • 回生電力失効対策として、複線区間では上下線一括き電が有効である。
  • 三相電力をシリコン整流器で直流電力に変成するため、三相回路の電圧不平衡対策が必要である。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、直流き電方式に関する記述の正誤を問うものです。
 

き電方式:変電所から電車などの車両に電力を供給するシステムのことです。

直流き電方式は地下鉄や在来線など多くの路線で採用されています。
 

記述をひとつずつ確認していきましょう。

選択肢1. レール漏れ電流により、周辺の埋設金属体に電食が発生する。

直流き電方式では、帰線(戻り電流の経路)としてレールを使用しますが、電流の一部がレールから地中に漏れ出します。

この漏れ電流が地中の埋設金属体(ガス管・水道管など)に流れ込み、電気化学的腐食(電食)を引き起こすことが知られています。


したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢2. 隣接する変電所と並列にき電する方式が標準的に用いられている。

直流き電方式では、隣接する変電所から同時に電力を供給し合う、並列き電が標準的な方式です。

これにより電圧降下を抑制し、安定した電力供給が可能になります。
したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢3. 回生電力失効対策として、複線区間では上下線一括き電が有効である。

回生ブレーキで発生した電力(回生電力)は、近くに加速中の別の電車がいないと消費されずに失効します。

上下線を一括してき電することで電車同士が電気的につながり、回生電力を受け取れる電車の機会が増えるため、失効対策として有効です。
したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢4. 三相電力をシリコン整流器で直流電力に変成するため、三相回路の電圧不平衡対策が必要である。

三相電力をシリコン整流器で直流に変換する場合、整流器は三相を均等に利用するため、三相負荷のバランスは比較的保たれます。

三相回路の電圧不平衡が問題となるのは、単相の大電力負荷を三相電源から取り出す場合(単相交流き電)です。

 

直流き電方式ではこの対策はそもそも不要であり、記述が誤っています。
したがって、これが最も不適当な記述であり、正解となります。

まとめ

直流き電方式に関する主要なポイントをまとめると、

 

電食:レール漏れ電流により埋設金属体に電気化学的腐食が発生する

並列き電:隣接変電所と並列に電力供給するのが標準方式

上下線一括き電:回生電力失効対策として有効

電圧不平衡対策:三相整流器を用いる直流き電では不要(単相交流き電で必要)

 

です。

覚えておきましょう。

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