1級電気工事施工管理技士 過去問
令和8年度(2026年)
問44 (電気設備 問32)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和8年度(2026年) 問44(電気設備 問32) (訂正依頼・報告はこちら)

ツイストペアケーブルの測定項目とその測定方法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 伝搬遅延は、4対の送信と受信の到達時間を測定する。
  • ワイヤマップは、8本の導体がそれぞれ正しく接続されているかを測定する。
  • 反射減衰量は、ケーブルの送信端に信号を入力し、受信端で減衰量を測定する。
  • 近端漏話減衰量は、任意の2対で、1対を送信回線、残りの1対を受信回線として、受信回線に漏れてくる送信側の受信レベルを測定する。

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、ツイストペアケーブルの測定項目とその測定方法の正誤を問うものです。

 

ツイストペアケーブル:2本の導線を撚り合わせた対(ペア)を複数束ねたケーブルで、LAN配線(Cat5e・Cat6など)に広く使われます。

品質確認のためにいくつかの電気的特性を測定する必要があります。

 

選択肢をひとつずつ確認していきましょう。

選択肢1. 伝搬遅延は、4対の送信と受信の到達時間を測定する。

伝搬遅延とは、信号がケーブルの一端から他端に到達するまでの時間であり、次式で表されます。

 

τ = L/v = L/(c・NVP)

 

ここで L:ケーブル長、c:光速、NVP:公称伝搬速度比です。

4対それぞれについて送信から受信までの到達時間を測定します。

また、対間の遅延差(伝搬遅延スキュー)も重要な管理項目です。

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢2. ワイヤマップは、8本の導体がそれぞれ正しく接続されているかを測定する。

ワイヤマップとは、8本の導体(4対×2本)が両端のコネクタ間で正しく対応しているかを確認する測定です。

具体的には、

 

・結線の正否(ストレート/クロス)

・誤結線(ミスワイヤ)

・断線(オープン)

・短絡(ショート)

・対の分割接続(スプリットペア)

 

などを検出します。

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢3. 反射減衰量は、ケーブルの送信端に信号を入力し、受信端で減衰量を測定する。

反射減衰量とは、インピーダンス不整合によって信号が反射される量を示す指標で、次式で表されます。

 

RL = −20log[(ZL-Z0)/(ZL+Z0)] ​​​[dB]

 

ここでZ0​:特性インピーダンス、ZL​:負荷インピーダンスです。

測定はケーブルの送信端に信号を入力し、同じ送信端で反射して戻ってきた信号を測定します。

受信端で減衰量を測定するのは挿入損失の測定方法であり、反射減衰量の測定方法としては誤りです。

 

したがって、これが最も不適当な記述であり、正解です。

選択肢4. 近端漏話減衰量は、任意の2対で、1対を送信回線、残りの1対を受信回線として、受信回線に漏れてくる送信側の受信レベルを測定する。

近端漏話減衰量とは、同一端末側で隣接する対から漏れてくる干渉信号の減衰量です。

測定は、任意の2対において一方を送信回線、他方を受信回線とし、信号を入力した側と同じ端(近端)で受信回線に漏れてくる信号レベルを測定します。

測定値が大きいほど漏話が少なく、良好です。

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

まとめ

ツイストペアケーブルの主な測定項目をまとめると、

測定項目測定方法
伝搬遅延各対の送受信間の到達時間を測定
ワイヤマップ8本の導体の結線状態を確認
反射減衰量送信端に入力し、同じ送信端で反射波を測定
近端漏話減衰量近端側で隣接対への漏れ信号を測定

反射減衰量は「送信端→受信端」ではなく「送信端→送信端(反射)」の測定である点が重要です。

覚えておきましょう。

参考になった数1