1級電気工事施工管理技士 過去問
令和8年度(2026年)
問70 (電気設備の施工 問3)

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問題

1級電気工事施工管理技士試験 令和8年度(2026年) 問70(電気設備の施工 問3) (訂正依頼・報告はこちら)

架空送電線路の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
  • 延線用ワイヤロープのよりは、電線のより方向と反対方向のものを使用した。
  • 緊線用ワイヤロープは、細径かつ高強度であり、自転トルクが小さいものを使用した。
  • 垂直2輪金車は、電線の引上げ箇所の鉄塔で電線が浮き上がるおそれのある場所に使用した。
  • メッセンジャワイヤの巻取り、繰出し、停止及び変速のために、架線ウインチを使用した。

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この過去問の解説 (1件)

01

この問題は、架空送電線路の延線・緊線工事における適切な使用機材や施工手順に関する正誤を問うものです。 

選択肢をひとつずつ確認していきましょう。

選択肢1. 延線用ワイヤロープのよりは、電線のより方向と反対方向のものを使用した。

架空送電線の延線作業でワイヤロープに張力がかかると、ロープ自体の「より」が戻ろうとする回転力(自転トルク)が発生します。

もしロープのより方向が電線の最外層のより方向と「反対方向」だと、この回転力が電線のよりをほどく方向に働き、電線が膨らむ「素線ほどけ(バードケージ)」という重大な損傷を引き起こします。

これを防ぐため、ロープは電線と「同方向」のもの、または回転しにくい難自転性のものを使用しなければなりません。

反対方向としている点が誤りです。 

 

したがって、これが最も不適当な記述であり、正解です。

選択肢2. 緊線用ワイヤロープは、細径かつ高強度であり、自転トルクが小さいものを使用した。

電線を所定の張力で引き留める緊線作業では、金車を通しやすく取り回しのよい「細径」、高い張力に耐える「高強度」、そして電線にねじれを与えない「自転トルクが小さい(難自転性)」ワイヤロープを使用するのが適切です。 

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢3. 垂直2輪金車は、電線の引上げ箇所の鉄塔で電線が浮き上がるおそれのある場所に使用した。

急な勾配で電線を引き上げる箇所など、電線に大きな垂直角度がつく鉄塔では、通常の1輪金車だと電線が金車から浮き上がって外れたり、極端な曲げ応力がかかったりするおそれがあります。

そのため、荷重を分散し軌道を安定させる「垂直2輪金車(または多輪金車)」を使用します。 

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

選択肢4. メッセンジャワイヤの巻取り、繰出し、停止及び変速のために、架線ウインチを使用した。

電線を引っ張るための案内となるワイヤ(メッセンジャワイヤ)の牽引や速度調整、確実な停止を行うための動力源として、専用の架線ウインチを使用することは標準的な施工方法です。 

 

したがって、これは正しい記述であり、この選択肢は不正解です。

まとめ

架空送電線工事では、張力による「ねじれ」の管理が極めて重要です。

ワイヤロープは電線のよりをほどかないよう「同方向」のものを使い、トルクの小さい難自転性ロープを併用するのが鉄則となります。

 

覚えておきましょう。

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